別に書くほどじゃないけど…

ツイート以上、フリペ未満の雑文帖

240108雑感

お仕事じゃった。世間は成人の日とやらでおやすみらしくて、電車は空いていた。電車の混雑状況しか書いてないな最近。
ともあれ、寒い。年末年始があったかかったから、このまま春まで行くのかな〜と思ったけど全然そんなことなくて、ちゃんと冬が来た。外に出たら近所の田んぼだけ白くなってて、夜中に少し雪がちらついたのかもしれない。
山茶花の花ももうすぐ散ってしまいそうだ。今週ぐらいが山茶花ブーケを見られるラストなのではないだろうか。賑やかなピンクが無くなり、街がまたモノトーンに戻ってゆくのは少し寂しい。

今日は朝からお知り合いが職場に来てくれて嬉しい。お知り合いは大体同じ市に住んでいて、職場はそこからけっこう離れた市にあるので、こうやってわざわざ覗きに来てくれる人がいることは幸せだなあ。
そんなのんびりした空気の中、AOKI,hayatoとharuka nakamuraを聴いていたら一日が終わった。久々に落ち着いて仕事した感じがする。

帰りの電車の中で、芥川賞候補作の川野芽生『blue』を読了。掲載されている『すばる 8月号』はトランスジェンダーの特集であり、『blue』も性的マイノリティの若者たちの小説である。読み終えてまず思ったのは、「え、ここで終わり? ……もうちょっと読みたい!」ということ。これはもっと主人公たちのこの先を追いたくなる作品で、単発の掲載じゃなくてもっと連載とかでじっくり読みたかった。
でも、ここで取り上げられているのはとてもアクチュアルな問題なのであって、この微妙に辛い場面で終わるということは、「まさに今、同じような悩みを抱える人がいる」ということを示唆しているのかもしれない。少なくとも登場する彼/女らにとって、ハッピーエンドが迎えられるような世の中ではないのだ、現実は。

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現代的な価値観や問題に基づいた作品を読むたびに、いかに自分がのほほんと生きてこられたかを突きつけられる。読むことによって少しは問題意識に近づけるのかもしれないが、それでも読書という安全圏から遠巻きに眺めているに過ぎないとも思う。ただ、読まないよりは絶対読んだ方がいい。古典や名作にはカバーできないものが間違いなくあるのだ。
だから、「特集」とかじゃなくって、もっと普遍的にこういった作品が発表されるようになればいいなあと思う。

あと、『blue』は人魚姫がモチーフになっていて劇中劇にも出てくるんだけど、ちゃんとしたストーリーを全然知らないことに気付かされた。人魚はいずれ絶対泡になる存在だった……?