別に書くほどじゃないけど…

ツイート以上、フリペ未満の雑文帖

230324雑感

いろいろな出来事があった日の日記を書くのは、逆に難しい。というか、面倒くさい。あれもこれも書きたいと思うとどんどん長くなってダレてしまうし、読むのも大変だ。
だから、なるべくシンプルに書きたいと思う。今日は色々あったのだ。


休日に平日並みの早起きをして電車に乗ることは、自分にとってはかなりハードである。確かに出勤時間に縛られない気楽さはあるものの、日曜朝の電車は意外と混んでいて、のんびり旅というわけでもない。
それに加えて、昨日職場に忘れ物をしてしまったので、それを回収するために一度降りて職場へ行ってまた乗るという最高に面倒なことをやったので、かなり疲れた。だからあれほど帰る前にチェックしようと思っていたのに。それでも忘れるのが私である。

仕事以外に電車で出かけることがないので、職場より向こうの駅は何度来ても新鮮に感じる。今日は出費を抑えるため私鉄からJRの乗り換えをしたのだが、北の方の駅は都市圏に近いため、明らかに県庁所在地の駅よりデカい。三倍ぐらいあるんじゃないのか。それに綺麗だ。連絡路が広い。しかも連絡路にベンチがある。こりゃあ現役世代には住みよい街だろうなあと思う。

私鉄とJRの乗り換えは微妙に噛み合っていなくて、20分ぐらい待ってようやく列車が来たので乗り込んだら後発列車だった。なんでやねん。せっかく先頭に並んでいた列の後ろに並び直して、各駅停車は出発した。

終点で乗り換えた電車(弊県内のJRはもれなくディーゼルなので、JRの電車に乗るのもちょっと特別感)は明るくてすごく綺麗だった。あと10駅ぐらい乗っていたいところだったが、2駅で目的地に着いたので降りる。雨が降っていた。

そこから仕事関係のことを少しやって、お昼前には解放されてフリーになる。せっかくここまで来たのだから、ちょっと書店でも巡るかと調べ始める。
つい先日Twitterで見かけて気になって買った「ちいさな本屋のはじめかた」というシェア型書店のZINEがあるのだが、読んでいて実際に見てみたいなと思ったので、行った。

貸本棚を見ていると、どうやらいくつかのパターンがあるらしかった。まず、自分の読んだ本やおすすめしたい本を売る「古本型」、そして自主制作のZINEを売る「フリマ型」、もしくは版元や作家から仕入れて売る「書店型」といったところか。意外とフリマ型が多くて、やっぱり自己表現的な側面が大きいんだなあと思った。もちろん古本を売るにしろそこには選書が発生するわけで自己表現には違いないが、ZINEを売る棚主さんの多くはフリペなども配布していて、読んでほしいという気持ちが強く伝わってくるのだった。

どうやらこのシェア型書店、今月OPENしたばかりのかなり新しいお店らしく、まだ箱には空きがあった。家から3時間……というところでちょっと迷ってはしまうのだが、仕事で月1ぐらい近くに寄ることがあるので、そのタイミングで補充とかをすれば維持できないこともない。やってみようかなあ。
(なお例の「部室」にてすでに一箱借りているのだが、あちらは販売無しだし、最近めっちゃカオスになっている。ここの書店は立地も含めて全てがオシャレだったので、やるとしたらもうちょっと気を配らなければならないだろう……)

雨の中をずるずると歩く。まだ喉の調子は悪いので、ここで悪化させたら明日の仕事に響きそうで嫌だ。休むの大事。ということで、徒歩圏内にあったブックカフェへ向かう。以前に知人が投稿していて知った、本の貸し出しもやっているお店だった。
中に入ると、常連らしき人が一人と、店主さんがお話ししていた。こういう時いかに振る舞えばいいのか全くわからないコミュ障の私は、とりあえずホットココアを注文して、目の前にずらっと並んだ文庫本に目をやる。
芥川受賞作がたくさん並んでいたので、裏を見てあらすじを読んでみるのだけれど、どうも頭に入ってこない。パラパラめくっても、文字が大きいとか小さいとか、どうでもいいところばかり見てしまう。あ、なんか、読めない感じだなと思った。
お店が悪いというより、自分がカフェのカウンターで本を読むというのが苦手なのだ。隣に人がいて、すぐ向かいに人がいる。特に心身の調子が良好ではない最近、そういう気配みたいなのに過敏になってしまっている。いや、それよりも、ここが「本を読む」ということが目的の場所だからかもしれない。電車の中では本が読める。図書館でも本が読める(勉強している学生とか、読み聞かせをしている親子とか、ある程度雑多感があるから?)。しかし、ブックカフェでは本が読めない。なんという天邪鬼な身体。
しかしせっかくブックカフェに来たのだ(その「せっかく」というのがよくないのかもしれないが)。本は読むだけじゃない。眺めたり触ったりも楽しい。並んでいる文庫本の質感とか重さとか装丁を眺めつつ、ぼんやりココアを飲んでいた。(講談社文芸文庫にそっくりな文春文庫があって面白かった)

あまり本に集中していなかったことを若干申し訳なく思いつつ、今度は楽器屋へと向かう。キーボードを触りたかったからだ。
楽器店は商業ビルの6階にあった。さすが、都会。モノの数が多いのもさることながら、各楽器のブースに一人ずつ担当スタッフらしき店員が常駐している!
目当てのキーボードを少し弾いてみようとしていると、早速店員さんがやってきて、「ピアノ、弾かれるんですか?」と先制攻撃を受ける。VS店員。私の一番苦手なやつ。
「あ、最近……ちょっと始めた感じで」
「そうなんですね! 習われてるんです?」
「あー、いや、習ってはなくて……」
「独学なんですね。今後習われたりするご予定は?」
「(え、なんか教室的なものを勧められるの??)いやー、えっと、検討中というか」
「ご趣味で弾かれてるんですか?」
「そうですね、今はそんな感じで」
「もし将来的に習われるってなったら、やっぱりキーボードだとピアノと違いますから、ピアノに近い方が・・・

はいそうですおっしゃる通りですそれはみんな言ってるような気がします!
でも、今はこれでいいんです! この子をちょっと音出ししてみたかっただけなんです!

畳重なる質問に耐えられなくなって、鍵盤の低い方のドの音を何回か鳴らして

「あ、ありがとうございました〜」
と退散した。

実を言うと、実家にはアップライトピアノがある。きょうだいが習い始めた頃に親が買ったものの、すぐに辞めてしまって以来インテリアになっているKAWAIのピアノだ。調律も十年レベルでされていないし、物置になってるし、どこかの鍵盤がペダル踏みながら弾いたら凹んだままだし。でもまあ、ペダルの練習ぐらいならできるかもしれないとは思う。
それでもキーボードが欲しいのは、自分が主に練習できるのが夜であることや、下手くそな練習を人に聞かれるのが恥ずかしいという個人的な理由からだ。
ともかく、ピアノとキーボードが違うことはなんとなくわかる。鍵盤を押した時の振動とか、響きとか、ないもんね。軽いもんね。でも私はキーボードが欲しいんじゃ!

と思ってお隣のヨドバシに行ったら普通に売ってたので、めっちゃ試し弾きした。買おう。

そのあとはブックオフに行ったら収穫なかったり、他の書店に寄ろうと思ったけど帰るのが遅くなるからやめたりして、帰った。田舎の民にとって都会は物理的にも心理的にも遠い。
結局バリバリに長くなってしまったけれど、まあいいか。
明日の体調だけが心配。