最近街のあちこちを艶やかに彩っているピンクの花。椿かと思ったらサザンカらしく、自分の中では割と衝撃だった。2023年最後に微妙に世界の解像度が上がったのが嬉しい。
さて、年内最後の今朝もラジオ体操はできず、二度寝コースに突入してしまった。この締まらない感じこそ年末年始なのかもしれない。でも頑張って9時には起きて、そのまま散髪に行った。今年一年貯まった澱みのようなものを髪と共に切り落とし、来年に閉店してしまうモールの中をぶらぶらしつつ閉店セールをチェックしていたが、下着類などは対象になっておらずまあそうだよねぇと思った。
帰ってからとりあえず机の上を片付けた。片付けたはずなのだが今これを書いてる夜には元に戻ってて謎なんだけれど、とりあえず片付けて掃除機はかけた。ファンヒーターの上の山は動かなかった。無念。
そんな片手間掃除をやったあと、部室に行ってお蕎麦を食べた。年末感が満たされてゆく。昨年末はリゾバ寮で寂しく年越し翌日仕事だったし、それまでも基本家族だったり一人だったりの大晦日だったので、知人とまったり話しながらお蕎麦を啜る時間はとても良かった。来年やりたいことなどもたくさんお話しできたので、2024年も良き一年になりそうである。
さて、大晦日といえば紅白だろうか、バラエティだろうか。年の越し方は様々だろうが、今年の私は『本とこラジオ』を聴きつつこの文章を書いている。
https://www.youtube.com/live/eUYkP4RwPXo?si=GhXks9SiSVYiiBW3
装幀家・矢萩多聞さんがパーソナリティを務める本とこラジオの大晦日は8時間半生放送の大型特番。作家・書店員・その他本に関わる様々な人々の語る「今年の一冊」は聞いていてとても楽しい。そして紹介される本の多くが地元読書会で見かけたことのある作品であったことも割と驚きである。地方であっても敏感な人がいれば、そこに文化的コミュニティは生まれるんだなあということを実感した。
今まで紹介された本で気になるのは『砂漠の教室』『バスが来ない』『ちょっと踊ったりすぐに駆け出す』『How to Book in Japan』など。さすが作家さんや業界人ということで、紹介される本以外にもリトルプレスやZINEの話もポンポン出てきてめっちゃ気になる。
ラジオを聴きつつ、自分にとって「今年の一冊」は何だっただろうかなあと考えてみる。パッと思いつくのは『水中の哲学者たち』『死ぬまで生きる日記』『本屋で待つ』『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』などなど。エッセイを本格的に読み始めた一年だった気がする。
自分の中で燻っていた悩みに近しいものが言語化されている本をたくさん読んだ。そして、こういうふうに書ければいいなと思って色々文章も書いた。
到底まだ自分の納得するようなものを書けていないし、読むことに関してもまだ十分一冊一冊に向き合えていない気がする。来年はなんというか、もう少し落ち着きを持って一つ一つに取り組めればいいなと思う。
気がついたらもう9時半。あと2時間半で年が明けてしまう。子どもの頃は年明けの瞬間まで起きてておめでとうしたいなと思っていたが、正直もう今は、はよ寝たいしかない。歳をとったんだなあ。
矢萩さんのラジオはアーカイブの一般公開はないらしいが、サイトからお便りを送ればアーカイブリンクを頂けるらしいので、ぜひみなさまも「今年の一冊」を本とこラジオさんに投稿されてはいかがでしょうか。
それではみなさま良いお年を。