健康診断があった。ここ数年ニートとアルバイトを転々としていたので、しかるべき医療機関でしかるべき検査を受けるのはとても久しぶりだった。
30分ぐらい前に到着すると、すでに病院の前には列ができていた。老若男女、様々な人が健診を受けにきているのだった。みんな健康は大事。
受付で採尿と問診票を渡す。住所が抜けていたので書いたらめちゃくちゃ汚くなって、「この最後の4けたは何ですか？」と聞かれた。受付とかで咄嗟に記入するとき綺麗な字を書ける人はすごい。今回はボールペンの滑り具合も合わず、6が「に」みたいになってしまったのだった。
受付が終わると、「あなたは今から94番の番号で呼ばれます」と宣言されて、デスゲーム会場にでも放り込まれたようだった。いや、銀行とかでも番号札で処理されるけれど、こうも堂々と宣言されたのは初めてだった。検査が始まると聴力、心電図、X線……と次々にあちらの部屋からこちらの部屋へと移動を繰り返す。システム内部に組み込まれるってこういう気持ちなんだなあと思った。社会の縮図みたいだった。
文庫本を片手に順番待ちしている人がいて、賢いなあと思った。一応携帯してはいたのだが、メガネと一緒にロッカーに置いてきてしまったのだった。とはいえ、検査間の待ち時間はほとんどなくて、読めても5ページぐらいだったかもしれない。
1時間ぐらいで全ての検査が終わり、その場で結果が分かるものに関しては特に問題なさそうだった。とりあえず、ここ5年ぐらいで身長が1センチぐらい伸びているということは発覚した。
四時ぐらいまでかかるかと思ったら二時に終わって特にやることもなかったので、道中のブックオフに立ち寄りながら帰った。それもこれも全部クーポンが悪い。
昨日の古本市で売ったのと同じぐらい増えてしまった件。
お昼を抜いていたけれど、食べなかったら食べなかったでそこまでお腹も空かなかった。運転しかしてなかったからか。
明日からはまた寒くなるらしい。今日のうちに公園でも行っとけばよかった。
