Septemberもセプテンバーさんも聴かないうちに9月が終わってしまい、いつの間にか夜がちょっと寒くなってしまった。間違いなく自分史上最高に早い移ろいである。
気づいたらまたひとつ歳を重ねていたのだが、そんなことを考える余裕なんてもう全然なかった。
コロナで死んでた。
死にながらもメモ帳に書きつけていたものを載せておこうと思う。最後の方は余裕がなくなって途切れ途切れになっている。
0日目
やや咳が出る。たまに鼻炎が悪化してそんな症状が出るので、病気か判断しかねる。まださほどしんどさは感じなかった。
夜に発熱。ギリギリ40度いかないぐらいまで上がるが、麻痺しているのかそこまで感じなかった。
1日目
朝は少し熱も下がり落ち着いていたが、咳と震えがあり、なんとか運転して向かった病院で検査したところ陽性判定を受ける。診てもらったかかりつけ医も以前感染していたらしく、薬を飲まずに10日かけて治したとのこと。いや、しんどいです……。頓服薬としてカロナール錠を処方してもらった。やはり五類とはいえ慎重を期した対応で、駐車場のみでやりとりが完結した。（ただし待たされる時間は長く、暑くてしんどかった）
職場に連絡し、シフトを部分的に代わってもらうが、基本二人で回している小さな店のため、やむなく臨時休業に。申し訳ない。
2日目
熱が上がったり下がったり。37〜8度を行き来している。
喉が痛すぎる。昨日はあまりなかった痰が出始めて、喉に絡んで常にぢぐぢぐする。しんどい。
家族にうつさないよう慎重に行動しつつ、食事はお粥などを作ってもらう。流動食じゃないとキツすぎる。もし一人だったらと思うと恐ろしい。嚥下するたびに喉から耳にかけて痛みが走って、辛い。
以前に罹患していた友人は39度代の熱の中ブルアカをやりこんでいたらしいが、当然そんな気力もない。どないなってんねん。
3時頃、カーテン越しに西陽が入り始めて暑い。普段感じる2倍ぐらいの、直射日光を受けているような感じ。カーテンはやっぱり遮光性の高いものが良い……。
病院のついでに冷えピタとアクエリを買ってきておいて良かった。無かったらたぶん死んでいた。
18時ごろ、再び39度に上がる。
人生における「耐え忍ぶ時間」について
人生には必ず、どうしようもなくしんどいが、ただ耐えることしか出来ないという期間がある。みたいな大きな話をすると、そんな経験をしない人もいるという指摘をもらうかもしれないが、それは貴重な生存バイアスなので誇りに思ってほしい。
まさに今、非常に苦しい状況に陥りながら思うのは、「よくなってほしい」ではなく、少しマシな瞬間が訪れたときの「このまま現状で保たれてほしい」ということだ。
もちろん早期回復に越したことはないのだが、体調がジェットコースターのように変化する中では現状維持こそが何よりの救いになる。ちょっと飛躍しすぎかもしれないが、緩和ケアっていうのはそういうことなのかもしれないなと思った。
3日目
朝は少し下がっていたが、また38度代を行ったり来たり。鼻詰まりがひどく、鼻炎の薬を飲んだら水鼻になって、寝ていると喉の方に流れてきてやばかった。とにかく痛いし、気持ち悪いし、咳と痰が止まらない。全く眠れない。姿勢を変えたり枕を調節したりして何とか落ち着かせようとするが、無駄だった。
正直熱や頭痛よりずっと辛い。持ち前の鼻炎のせいでこんな苦しまなければならないのが本当にしんどい。
4日目
まだ少し違和感があるものの、熱はおさまってきた。ずっと冷えピタを貼っていたので、剥がした後も額に何かくっついた感覚が残っている。ついつい手で剥がそうとしてしまう。喉の調子は最悪。頓服は飲み切ってしまったし、そもそも鼻には効果がなさそうなのでつらい。まだ嚥下すると耳が痛い。
まだ固形物を食べるのがしんどい。横になっては咳き込んでアクエリアスを飲んでの繰り返し。体力がどんどん落ちる。
7日目
職場復帰した。咳はまだ出るので、ずっと扉を開けっぱなしで換気していた。ようやく嚥下に伴う痛みがなくなった。飲み込むたびに喉から耳にかけて痛かったので、何もないのが不思議な感じ。
9日目
かかりつけ医で鼻炎の薬をもらう。水鼻ではなくなったが、固まった痰が喉に引っかかって気持ち悪い。コロナのせいなのか季節的なものなのかわからないけれど、ようやくこれで通常通りという感じ。何か病気をしたとき、鼻炎のせいで悪化してしまうのが本当に嫌だ。
この度のコロナ闘病記録はだいたいこのような感じだ。コロナを舐めていたわけではないが、本当に大変だった。特に3日目〜4日目にかけての、鼻水と喉の痛みがとにかく苦痛だった。高熱が出ているだけならばまだ眠っていられるが、咳と痰で眠ることさえままならないのが辛すぎた。このまま死ぬんじゃないか、血反吐でも吐くんじゃないかと本気で思った。
やはりここまで悪化してしまったのは、ここ最近の健康に対する意識の低さがあったのだろう。精神的なものは仕方ないとして、免疫はなるべく下げないでいたほうがいいなと思った。どうせ死ぬとしてもやっぱり、苦しいのは嫌だもん。
